鉄斎美術館

創作生花 阪上泰子さんと観る 「鉄斎の器玩」 ―売茶翁没後250年によせて―
2012年03月号
参道に多くの露店が並び、新年の参詣で賑わう清荒神清澄寺。境内奥にある鉄斎美術館では1月8日から「鉄斎の器玩―売茶翁没後250年によせて―」が開催され、日本の煎茶の祖、売茶翁高遊外(1675~1763)に因み、鉄斎が書や絵を付けた煎茶道具や、煎茶を題材にした画が展示さています。
特に、鉄斎と名工の合作である煎茶道具一式(煎茶皆具)には売茶翁への敬慕の念を深く感じ取ることができます。
野の花に魅せられ、草花を生ける花師、阪上泰子さんと同展前期を鑑賞、売茶翁の精神を伝える文人鉄斎に触れました。

現代南画 協会理事 菊池 享さんと観る 「鉄斎 ―多彩な画題・多様な画風Ⅳ―」
2011年12月号
黄に色づき始めた清荒神清澄寺の大銀杏。11月13日は朱塗りの大傘の下、秋の野点茶会が催され、境内では季節の移ろいを存分に味わうことができます。鉄斎美術館では企画展「鉄斎―多彩な画題・多様な画風Ⅳ―」が開催され、中国故事や日本の歴史、故事逸話から画題を得た鉄斎独自の世界が展開、89歳まで衰えを見せなかった鉄斎の制作意欲を多彩な画題・多様な画風に感じることが出来ます。現代の南画を追求し、日本画の普及に力をいれている現代南画協会理事の菊池享さんと展覧会前期を鑑賞、鉄斎ワールドを満喫しました。

陶芸家 鍛冶ゆう子さんと観る 「鉄斎 —粉本に見る学びの跡Ⅱ—」
2011年09月号
強い日差しを遮る緑陰に風が流れる清荒神清澄寺の境内を抜け、悠然と佇む鉄斎美術館へ足を運ぶと、そこでは9月25日まで、「鉄斎-粉本に見る学びの跡Ⅱ-」が開催されています(8月31日まで夏季休館)。師を持たなかった鉄斎は文人を始め多彩な分野、流派の画を摸写し、多くを学んだといわれています。粉本と称される貴重な摸写や資料は年1回公開され、鉄斎の学びの跡を辿ることができます。陶芸家で自然の中のエネルギーの流れを器やオブジェに表現している鍛治ゆう子さんと前期展を鑑賞、摸写の中にも鉄斎の創作姿勢を感じ取ることが出来ました。

ギャラリーオーナー 樋口佐代子さんと観る 「鉄斎 —粉本に見る学びの跡Ⅱ—」
2011年08月号
梅雨の晴れ間に緑が映える清荒神清澄寺。境内にある鉄斎美術館では6月21日から企画展「鉄斎-粉本に見る学びの跡Ⅱ-」が開催されています。粉本とは画の習得には欠かせない摸写や絵手本類のことをいいますが、鉄斎にとっての摸写は技法や筆法、構図、色彩などの習得だけでなく、画家や画題への興味が中心にあるようです。画に添えられた覚書などにそれが見て取れます。
伊藤若冲、長谷川等伯、田中訥言、小田海僊など様々な流派の画家から多くを学んだことがわかります。梅田にあるワイアートギャラリーのオーナー、樋口佐代子さんと前期展示を鑑賞、鉄斎の学びの跡を辿りました。

ピアニスト 油井美加子さんと観る 「鉄斎 — 中国憧憬 —」
2011年06月号
葉桜の後は美しい新緑へと変化する清荒神清澄寺。境内にある鉄斎美術館では「鉄斎-中国憧憬-」が開催され、中国の故事や逸話を画題にした鉄斎の山水画を中心に観ることができます。鉄斎が最も尊敬した宋代第一の文人、蘇東坡や中国の四大詩人のひとり陶淵明の人物画にも興味が誘われます。フランスに学んだ宝塚在住のピアニスト、油井美加子さんと、中国に憧れ、その文化を学んだ鉄斎の作品に触れ、中国の精神世界に浸りました。

清荒神清澄寺 史料館で「名優の余技 ー芸と清荒神ー」開催中
2011年05月号
2008年11月、清荒神清澄寺の境内にオープンした史料館では、清澄寺の歴史や年中行事の紹介とともに「宗美一体」の理念に基づいて蒐集された貴重な所蔵品が展示され、荒川豊蔵展を始め、香取正彦展など開館以来10回の展覧会が開かれている。4月1日から6月28日まではお寺にゆかりの深い歌舞伎役者を中心とした名優が描いた画書や隈取が展示され興味深い。

画家 髙木綏子さんと観る
「鉄斎の器玩—名工と遊ぶ—」
2011年04月号
梅の開花に続き、桜の便りが待ち遠しい清荒神清澄寺。鉄斎美術館前にある一木の薄墨桜がその気品ある花を咲かせるのも間近です。美術館では「鉄斎の器玩-名工と遊ぶ-」展(後期)が開催されています。名工が手がけた陶磁器や竹工品、木工品に鉄斎が絵付けをし、詩文を書いた作品の他、鉄斎が自ら作った香炉や春子夫人との合作の茶器なども展示されています。画家でソロプチミスト川西の会員でもある髙木綏子さんと後期展示を鑑賞、平面に描く書画とは趣が異なる鉄斎の独創性溢れる立体作品を楽しみました。

鉄斎美術館を訪ねて イラストレーター 片山治之さんと観る 「鉄斎の器玩—名工と遊ぶ—」
2011年03月号
初詣に訪れる人で賑わう清荒神清澄寺。晴れやかな五色の幕が張られた本堂と天堂に、今年の無事を願って手を合わせます。境内にある鉄斎美術館では1月8日から企画展「鉄斎の器玩-名工と遊ぶ-」が開催され、多くの人が参詣後に訪れています。器玩は鉄斎が絵付けをしたり、詩文を書いた煎茶道具を中心に、文具や火鉢などが展示され、おめでたい画題の作品や鉄斎の愛用品も観る事ができます。野の花をテーマに独自の技法で描くイラストレーター片山治之さんと、鉄斎の遺した名工との合作を鑑賞(前期展示)、鉄斎の遊び心と文化の豊かさに触れました。

イベントプロデューサー 茶谷幸治さんと観る 鉄斎 —用印のすべて—
2010年12月号
鉄斎美術館開館35周年の掉尾を飾る展覧会「鉄斎-用印のすべて-」第3回が11月11日から12月12日まで開催されています。画に捺された落款印、引首印、押脚印の多さは鉄斎の右に出るものはないと言われるほどです。60年に及ぶ画業の中で用いられた印は500種を越え、刻者は高名な高芙蓉、頼山陽、桑名鉄城を始め、中国の羅振玉、呉昌碩など多彩で、自ら刻した用印も50顆あり、若いころ篆刻家を志していたと言われるだけに、趣のある印を遺しています。イベントプロデューサーで宝塚市制40周年の企画にも携わったことのある茶谷幸治さんと鉄斎の印の世界を堪能しました。

美術家 大野良平さんと観る 鉄斎 —用印のすべて—
2010年11月号
35周年を迎えた鉄斎美術館では今春、開館35周年記念特別展が開催され、《富士山図》や《阿倍仲麻呂明州望月図・円通大師呉門隠栖図》(重文・辰馬考古資料館蔵)など大作の数々が並び、多くの来館者が訪れました。今秋は9月7日から35周年記念展の最後を飾る「鉄斎-用印のすべて-」が開催され、これまであまり見る機会のない、画に押された印が画とともに展示されています。鉄斎は自ら「印癖有り」というほどで、亡くなった時手元には385顆の印が遺されていました。美術家で地域の文化活動にも携わっている大野良平さんと、鉄斎の印へのこだわり、印姿、印影の面白さを探ってみました。